個展あいだのこと3日目


今日は雨が降っていますが、光の感じが落ち着いていて最近のエアブラシの作品はとてもしっとりと見えます。
昨日に引き続き、見過ごしがちな作品の中からピックアップしたいと思います。


↑この作品は2008年の作品ですが、日本画のようななんなのかわからないものを描いていた時期にふと、ずっと描いていたヒトの形を思い切ってだしてしまえと思って描いた作品です。ヒトの形は微妙に形を変え現れたり消えたりしながら節目節目にあらわれてきています。


↑こちらは珍しく中のヒトの形はリアルに描き込まれています。大学の授業で鋳金をしたときにこんな感じのペーパーウェイトを作ったのですが、それを思い出して描きました。鉄のように固まって色の流れの中につつまれているような感じを出したかったんだと思います。それは多分心地よくもあり、何か現代の情報の滝のような感じと両方ある感じなんだと思います。


↑こちらは個人的にはとても気に入っていて、やわらかいものに固いものがすっとささっている、という自分ではとても気になりながらも中々人に説明しづらい部分をはっきりとあらわした作品です。その結果が万人にとってわかりやすいものとは思いませんが(実際本展では上の階にあるスクールに通っていらっしゃる70代80代と思われる方々は必ず「内容は難しくてわからないけど…」の枕詞からはいります、、)なんかこんな感じなんだよ!!という部分がしっくりきています。

老若男女わかりやすい作品を作りたいとも思いますが、自分が生きた時代がどういう感じ方見え方だったのかはきちんと伝えていかなければならないと思います。きっと上の世代の方々もそうして当たり前のように主張をし、別の世代との摩擦を経て何かを作り上げてきたんだな、と感じています。

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